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隣には訳分からん……ぐ、軍事ヘリ? みたいなのがあるけど、俺のじゃないし免許ないから勝手に触るのは忍びない。
しかも触ったところで乗れない。
「どうすりゃいいんだよ、この状況……」
俺はその場にしゃがみ込んで、とりあえず街や飛行機の宛てがないか辺りを見回す。
…………。
……ない。三百六十度どの方向を見ても砂とかでっかい岩みたいなのしか見えない。
無理、詰んだ。これは死ねる(餓死的な意味で)だろ。
暑くはないけど、砂漠っぽいから水もないだろうし……。これはどうやらひたすら歩くしかないようだ。
ええと、東京に砂漠はない筈だから、どこかに飛ばされたと考えるのが妥当だ。
嘘だろ……こういう時は運良く商人の馬車が通ったりするのがセオリーだが、影すら見えない。どうなってんの。
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