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「……おしまい」
おはなしがおわると、女の子は小さなてでいっぱいはくしゅしました。
「おもしろかった?」
「うん!」
女の子はとてもまんぞくです。
とけいのはりはすすんで、さあ、そろそろお父さんがかえってくるじかん。
いそいそとスープをあたためだしたお母さんのよこで、女の子はたずねます。
「ねえ、おかあさん。あおくまくんとあかくまちゃんは、いまもしあわせ?」
「そうねえ……」
ピンポーン♪
「あっ、おとうさんだ!」
女の子はぱあっとかおをかがやかせると、かえってきたお父さんをおむかえに、げんかんへとはしっていきました。
そのせなかを見おくりながら、お母さんはつぶやきます。
「そうね、幸せよ。今も、そしてこれからもね……」
そこへ女の子をだっこしたお父さんがはいってきました。
お母さんはそれをえがおでむかえます。
「お帰りなさい、柳くん」
「ただいま、桜、杏。メリークリスマス!」
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