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「入部テスト…ですか?」
「我が部は少々特殊でな。思考能力、想像力が欠かせん。この入部テストでその力があるか試させてもらおう。そして同時に部の活動の説明もする」
なんか…面倒くさそうな場所へ来ちゃったかも…。最大の友の直感も今回ばかりは外れたような気がする。
「あっ、僕違う部活も見に行かなくちゃ。失礼しました~」
「逃がすか、たわけ」
ひゅっと指先が風を切れば山吹兄弟が左右に回って腕を取り逃亡を阻止する。
「まぁまぁ、ここへ来たのも縁でしょ?テスト受けるだけ受けてみようよ」
「部長は言動があれだけど部の活動は楽しいよ。それにしても腕細いなー。ちゃんと食べてる?」
そしてズルズルとホワイトボードの前にあったパイプ椅子に座らされ
「ちょっ!?なんで縛ってるんですかっ!?」
ぐるりと後ろへ回された手が椅子と紐で縛られる。
「えー?」
「逃亡防止?」
?じゃなーーーいっっ!
先程よりもキラキラした笑顔で晶が近づいてくる。
「ふむ、いい格好になったところで始めるか」
ギシッとそばにある、部長専用と思われる上質な革貼りの肘掛け椅子に座る。
(なにがっ、どこがいい格好っ!?部長だけじゃない。この二人もSっ気満載じゃないかっ!)
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