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元気よく入ってきた女教師は担任の南小百合先生である。
小百合はこの学園全てのの生徒から慕われるマドンナである。
理不尽が横行する学園で小百合が担任を勤める二年四組の生徒唯一の癒しと言っても過言では無いのだ
「今日はビッグニュースがあるのよみんなと一緒に勉強する転校生がいるのよ…こじろーちゃん入ってらっしゃい」
小百合の言葉にクラスがざわつき、小百合に呼ばれた虎次郎がゆっくりと教室に入って来た。
先程噂で持ち切りだった男の登場でクラスが騒然となった!
ザワつく教室に一際デカい声が響く!
「九州は鹿児島から転校してきた村雨虎次郎だ!よろしく頼むぜ!」
「こじろーちゃんの席はこーたちゃんの隣りね!」
小百合が屈託のない笑顔でそう言うと虎次郎は「先生…俺ガキンチョじゃないんだから名前にちゃん付けされても困るんだが…」と言うが、小百合はニコニコと笑みを浮かべ「そぉ?私は受け持ちの生徒はみんな名前にちゃん付けで呼ぶ事にしてるから」と応え、流石の虎次郎も「お…押忍…」と小恥ずかしげに席に着く。
席に着いた虎次郎は、隣に座る弘太に「おっ!今朝コスプレ軍団に絡まれてた奴だな、これも何かの縁だ一つよろしくな!」と言うと「今朝は本当ありがとう、僕は西川弘太、弘太で良いよ」と応える。
和やかな空気が流れる中、授業開始のチャイムが鳴り始めると同時に顔に湿布を貼った糸川と機動風紀が教室に入って来た!
糸川は「え?え?」っと困惑しうろたえる小百合を押し退け、教卓前に立つと虎次郎を睨みながら顔の湿布をさすりながら「今朝はよくもやってくれましたね…」と言いながらニヤニヤしている
機動風紀も警棒を抜き「俺達に盾突いた事を後悔させてやるぜ転校生」と虎次郎を取り囲む…正に一触即発と言った状況である
すると、一人の女生徒が「今は授業中です!いくら生徒指導の糸川先生と機動風紀でも授業の邪魔は止めて下さい!」と立上がり食い下がった。
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