1人が本棚に入れています
本棚に追加
周りの他の生徒は皆見て見ぬ振りを決め込み、小声で「可愛そうに…」「とばっちりはごめんだ」とボソボソと呟きながらそそくさと早足で立ち去っている。
…カラン…コロン…
どこからともなく下駄の音が響き、その音はこちらに近付いている。
その下駄の音の持ち主が現れた。
ボロボロの学ランを羽織りズボンを荒縄で締め、荒縄に手ぬぐいをぶら下げ下駄履きのガッチリとした男が、機動風紀の目の前に立っていた。
「なんだ?東京にゃコスプレイヤーって奴が多いと聞いたが…コスプレイヤーが弱い者イジメするのは初耳だな」
一昔前の番長マンガの様な風貌の男は、機動風紀を鼻で笑いながら近付くと「貴様何者だ」と叫びながら一人の機動風紀隊員が殴り掛かった!
誰もが「やられた!」と思った瞬間、殴り掛かった隊員がうぅっと呻き声を上げ倒れ込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!