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そう心の中で強く叫ぶとガサガサという音が聞こえ、ダンボールが開けられた。
急に光が入ってきて目を開けていられなくなった。
「ネコだ。」
男の子は壊れ物を扱うように泥だらけの私を優しく抱き上げた。
「可愛い。」
ニッコリと笑った男の子は眩しくて…私の救いだと思った。
「君は…捨てられたの?…僕と一緒だね。」
男の子は泣き出しそうな顔で笑った。
「もう…大丈夫だよ。僕が君を守ってあげる。」
男の子の温もりが伝わる。
心から私を温めてくれる。
生きていると感じさせてくれる。
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