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「でも、僕は君を飼ってあげられない。僕は病気なんだ。君にまで移ってしまうかもしれない…。」
男の子の瞳はどこか虚ろで、遠くを見つめているようだった。
「でも、僕が君の飼い主を探してあげる。一生君を大切にしてくれる人を…。」
男の子は約束どおり私の飼い主を見つけてくれた。
上流階級の家で、やんちゃな男の子と頭の良い女の子がいる。
家族はみんな私に優しくて…私を愛してくれて、とても幸せだった。
とても…。
でも、あの男の子が忘れられない…。
私を見つけて泥だらけの私を躊躇いなく抱きしめてくれたあの男の子が…。
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