序章

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「入るぜ」 ―――ギギィー……… 瀞霊廷、一番隊隊舎の扉が開き、背に『零』と書かれた隊長羽織を揺らしながら入ってきたのは、赤と橙を混ぜたような色の短い髪と金の瞳をした1人の女性。 名は紅葉アゲハ(コウヨウアゲハ)。零番隊隊長だ。 「来たか」 「急な任務ってなんだよ爺さん」 アゲハは女とは思えない口調で総隊長の山本元柳斎重國に聞いた。 「ある奇妙な場所に、虚が急増した。しかも一般人にも時折目撃されておる」 「霊力がないのにか?」 元柳斎は頷く。 「紅葉アゲハ、虚急増の原因を調べるのじゃ。 それが尸魂界に害あるものならば、抹殺せよ」 「御意。場所は?」 「覚えておるか?木ノ葉隠れの里じゃ」 「!」 アゲハは目を輝かせた。 「懐かしいな!綱手ちゃんに会えっかな?」 「それは分からぬが……」 「楽しみだ~んじゃ行ってくるな!!」 アゲハは最後まで話を聞かずに隊首室を出た。 .
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