プロローグ.

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「うっせんだよッ! 俺が決めたことなんだ、口出しすんじゃねぇッ!」 父親に力の限り拳を叩きつけ、関係にヒビをいれた。 父というか俺を引き取った従兄弟の親だ。 あれは確か高校2年の春だったと思う…。 親父が突然行方不明になってから一週間。 お袋も俺たちをこの世に残してさっさと逝きやがった。 どうせなら俺も連れてって欲しかった。 当然、家は差し押さえにあって俺たちは追い出された。 とり残されたのは俺と3才はなれた弟。 運よく従兄弟の親に引き取られて、人並みの生活にようやく慣れた頃のことだ。 ある"知らせ"が俺たちの耳に入ったんだ。
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