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「はぁ…はぁ…、はぁ…」
「はぁ……、ここまでくりゃ平気だろ…、ゴホッゴホッ!」
膝に手をつき、酸素不足になった身体を落ち着かせる。
イーストサイドエリアは地平線にそって小さく見える。
「…もう! 兄ちゃんなんであんなことしたの!?」
息はもう落ち着いたみたいで、先ほどの行動を淡希はこちらに問いただしてきた。
「他に方法が思い着かなかったし、これが一番早くて済むかなぁー…、なんてな」
「なんてな、じゃないよ! 最近人殴ってばっかりだよ、兄ちゃん…」
淡希は悲しそうにそっぽを向いてしまう。
「あー、わるかったわるかったよ! ちゃんと謝るからさ」
「じゃあどうやって謝るの…?」
「そりゃあれだよ、また戻って…」
そう言ってイーストサイドエリアへ向きなおした瞬間だった。
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