Yellow dream in my hand

“MEET”

ある日の朝。たまたま部活の話になったときだ。
「そーよぉ、スポーツやらなきゃぁ！」
「いや、別に部活って言っても全部運動・・・」
「真樹夫がそれを言い出して安心だわぁ。彼女の一人くらい作れないと思ったわよぉ。」
この糸を引くような喋り方の母は、どうやら運動部に入らないとモテないと考えているらしい。
違う、と思った。
例えば不細工が運動部に入ってモテるのは本当にスポーツが上手で、競技中が相当格好良く無いとモテないだろう。逆にイケメンなら手芸部や書道部、果ては漫画アニメ研究会なるものに入ってもモテる気がする。
ちなみに俺は前者だろうな、と思った。
時計がカチリ、と鳴る。短針が７を指した。