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「ごぉらぁ!!借金はいつ返すっちゅってんねん!日本語伝わってますか?おばさん?」
「俺らあんた達に怨みなんてない、こっちも仕事だもんでな?わかるよなぁ?」
「こっちが親方に怒られてしまうんだよ?だから。」
ガンッ!
男達の一人が女性の座っている椅子を蹴る。
あたしは、さっきまでびっくりしていて、固まっていたけど、さすがにこの音でハッとなる。
「はやく返してもらわんと。なぁ…?」
「少し…後少しだけでいいですから待ってください!」
あたしは、自分の出せる精一杯の勇気を出して、頼む。
「ん?ねぇーちゃん。いい顔してんな。体は…まあまあだなぁ。
どう?自分を売って家族を救わない?」
…………自分を?
「嫌。」
あたしがそんな馬鹿な手にのるわけがない。
「大丈夫、怖いことなんてしないし、あんただったらすぐに金が貯まるよ?」
こいつ、嫌だっつてんのに…
男達は、あたしの腕をつかむと車に乗せようとしてくる。
なに…こいつら、力強いッ!
駄目だ、このままいったら…
ゴッ!
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