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「その、首の角度がたまりません」
「……………で?いいの?悪いの?」
「何がですか?」
「さやなんの所にいっていいか、悪いか」
「駄目に決まっているじゃないですか」
「…………」
何でもやってくれるっていったじゃないか…
みすみは黙って玄関に向かう。
ドアを開けようとドアノブに手をのばすとガシッと腕を掴まれてそれは願わなかった。
「いい度胸ですね?俺が見てる目の前で逃げようとするなんて」
ギュッと強く握られてびくともしない。
「いやぁ~嫌だな…逃げようとなんかしてませんよ。ちょっとトイレに…」
澪はニヤッと妖しく笑うと「お嬢さん、お手洗いは逆方向ですよ?」とみすみに言い聞かせる。
みすみは苦笑いしつつ、
「ご丁寧にどうも」
と返事をする。
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