†序幕†-理と計画-

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そしてⅩ機関に対抗するべく結成された組織 【Soul Break】 国のお偉い方に忠誠を誓い、国の為に命を売る覚悟のある者のみが入隊することが出来る。 二国はそれぞれの歴史を作って行き戦火を繰り返しても尚、進化し続けて今に至る…。 ――――守源歴202年―――― 「計画は順調なのか?」 「はい、二国には隠密ですが…計画は順調に進んでいます。」 暗闇に真っ赤な蛍光色がポツンと薄暗い光を放っている部屋で二人の人の声が聞こえてくる…顔は分からないが声から察するに男のようだ。 周囲には一つの長いテーブルに様々な薬品やビーカーなどが並べられ、その真正面に透明なカプセル状の機器が三つ並んで据え付けられている。 「では、計画実行日時は今日…正午に行うとしよう」 「了解致しました。」 一人の男がそう言うとカプセルの一つに手を置き、何度かガラスを撫でては自動ドアから出ていく。 もう一人の男は胸元から煙草を取り出し一本口に加えてはカプセルの前まで行く 「この実験の結果次第でお前等は自由を手にし、新たな神として世に放たれる。 もう少しの辛抱だ…リィナ」 カプセルの中身…それは緑色の液体に身を屈めて眠る銀髪の少女だった、男は煙を口から吐くなり口元を緩ませて妖笑を浮かべる。 … … そしてそれから時間が過ぎ、先程の一室に複数の人影が見える。 皆、顔が判別出来ないように仮面を被っている事から全く素性は分からない…だが蛍光灯でうっすらと見える服装、皆が皆同じ白衣を身に纏っている どうやら研究者のようだ。 「皆様、お集まり頂き誠にありがとうございます。 これから行う実験は世界の歴史を大きく変える出来事になります故、二つの国には何の許可も取っていません。 これは我々…【シャングリラ】が独断で進めて来た新世界への道標として計画を経ててきました…我々がこの戦火の止まない世界を新たな発展の為に考えてきた儀式になります!! 決して交わる事のない2つの方程式が融合した時、神が降臨する事は間違い無いのですから」 長々しく熱弁する狐の仮面を身に付けた男は感情的になったからかやたらと息を荒げる。 それが終わると喝采が沸き上がると同時に眩い光が部屋を包み込む
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