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「まあいい。調度うちの隊長格が揃ってんだ。紹介しとく」
土方が意味深な言い回しをする。“うちの隊長格”、と。つまりは、幹部が揃ってこその、話がある、と、そういうことだ。
途端に、空気がピリッと引き締まる。あの空気を読まない沖田が、今は団子が無くとも黙っている。拘束されたままの夏海は、訝しげな様子で、土方を睨んだ。
(何だか。胸騒ぎが、する)
ぐっと眉間に皺を寄せる。その嫌な胸騒ぎが現実にならないことを祈りながら、息を吐き出した。
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