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一週間後、私は気合いを入れて出勤した。
何も置かれてないデスクに案内されると、私は黙々と段ボールから自分のものを取り出し並べた。
佐藤さんも少しデスクが遠くなったけど、ニコニコとデスクに自分のものを並べていた。
この間、3階のロビーで会った人が入ってくるとみんな元気に挨拶をしていた。
私も元気に挨拶をすると……あんなに綺麗で若い人が編集長のデスクに座った。
あんな素敵な人が編集長なんだ~。
私は胸を躍らせながら、朝礼の時間までの間デスクを必死で片付けた。
『みんな。おはよう。今日も1日がんばりましょうね。』
と朝礼が終わると、編集長と目が合い手招きをされた。
私は素直に編集長のデスクに向かった。
『優奈ちゃん。やっぱり来てくれたのね♪待ってたわよ。』
と編集長は握手を求めてきた。
私は自分の服で手を拭いてから握手をした。
『よろしくお願いします。』
と礼をすると
『今日から、THSKに密着してもらいたいの。』
私は口を開けたまま固まった。
『優奈ちゃ~ん。今日は先輩も一緒だから大丈夫よ。』
と編集長が笑った。
『すみません。突然でビックリしちゃいました』
私がヘコヘコしてたら…
『毎日くらい密着しなくちゃいけないのよ。このくらいでビックリしないでよ。』
と声を上げて笑う編集長を遠くから眺めてるような気分だった。
『毎日……ですか??』
私は言葉にならないような声で聞いた。
『あら??聞いてなかったの??』
編集長もビックリしたように聞き返してきた。
私は返事も出来ずにいると
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