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THSKの5人の歌は生で聞くと、また違った迫力があった。
歌ってたのはバラードの曲で、あまりに綺麗で私は5人に釘付けになった。
収録が一段落して、休憩に入った時…先輩に連れられてメンバーの元に向かった。
『雑誌○○の担当になる優奈です。みんなよろしくね。』
と先輩が挨拶をした。
私は慌ててお辞儀をする。
『優奈です。まだ入ったばかりでみなさんにご迷惑をかけるかもしれませんが頑張りますので、よろしくお願いします。』
とまくし立てるように挨拶をした。
5人共、素敵な笑顔でよろしくと答えてくれた。
私はホッとする。
THSKは知ってるけど、名前と顔があまり一致してない私には『有重』という人がどの人なのか分からなかったけど、
大丈夫そうな気がした。
みんな笑顔だったしね。
と呑気にメンバーを眺めていると
『今なら機嫌がいいから何か聞けるかもよ。』
先輩がそう言って私の背中を押した。
『あの…えっと…??』
と先輩を振り向きながら見ると、先輩は行ってきなと合図をした。
まだ資料にも目を通してないのに……
私は鞄から急いで今月のインタビューのテーマや質問内容を確認した。
忘れずに『有重』と書かれた写真入りのプロフィールも覗き込む。
1番優しそうな顔で笑ってた人だ。
人って分からないもんだな~。
と少しビクビクしながらメンバーに近づいていった。
『あっ!優奈ちゃんだっけ?今日からよろしくね』
と改めて挨拶してくれたのは…確か『純水』。
『よろしくお願いします。』
私はペコペコ頭を下げて挨拶をしていると……
フッと鼻で笑った声がして、私は顔を上げた。
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