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第1章 第4節
「…悲惨なものね。」
木根 真琴は大きく溜め息をついた。
彼女の足元には小さな携帯電話。
「…予想外…ではなかったかしらね。」
その携帯電話を拾い上げると彼女は履歴を調べた。
履歴は一昨日の6時で止まっている。
「…まぁ、そうよね。」
1日置きにほぼ同じ時間。6時に非通知の電話がきていた。
「…体育会系は引きこもるって選択肢がないのかしら。」
また大きな溜め息をついて、彼女は誰もいない個室をあとにした。
「休日に仕事だなんて…憂鬱だわ。」
今日もいい天気だ。
「…ほんと…私もデートしたいわ…。」
彼女は目を細めながら愚痴を言った。
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