プロローグ

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セーラー服が まだ 真新しい 風になびく スカート 「咲枝ッ」 友達に呼ばれ振り向いた少女が 主人公 特技もなく 性格も 普通 やりたい 事もなく ただ なんとな~く 毎日を 過ごしていた 「咲枝 昨日 アタシ 告った」 恥ずかしそうに 報告する 友人 「真美!ついに?!そうなんだ。結果は?」 真美は 校門を 指指す 学校側に背を向けている学生がいた 「オッケーだって!」 真美は 咲枝に ブイサインをし 彼の元へ駆け寄って行った 彼と合流し 咲枝に 手を振ると 二人は 学生の群れへと 消えて行った 「…今日から一人か…」 咲枝は 呟いた 駅までの道程を トボトボと 歩く いつもなら 真美と お喋りして 歩く 「国枝ッ」 自転車が止まる 隣の席の 関谷 徹 「今日 練習は?」 徹は 自転車から 降り 咲枝の徒歩で 自転車を 押す 咲枝が 唯一 話せる男の子だった 「これから 病院。国枝は?」 徹と こんなにも 話すように なったのは怪我をした徹と 祖母を見舞った病院の 受付で 会ったから 咲枝は 真美としか話せず おとなしかった 「…じゃあ アタシもおばあちゃんの病院にでも 行こうかな」 徹は 無邪気に笑う 咲枝は 無邪気に笑う徹の笑顔にまだ 慣れないでいた 病院の 受付 で 徹と別れると 咲枝は 祖母の 部屋へ 向かう 「あら 咲枝ちゃん。お見舞い?」 看護婦に 声をかけられる 「はい」 「香苗さん 喜ぶわよ。今日 気分良くて 起きているから」 咲枝は 会釈をすると再び 歩く 咲枝が 祖母を見舞う時 楽しみな事が 一つあった 祖母の 恋物語りを 聞く事 「おばあちゃん!」 病室 の ドアから 覗く 咲枝 新聞に目を通す 祖母が 「咲枝。良く来てくれたね」 咲枝は ベッドへ近寄ると 祖母を じっと見つめた 「なんだい 人の顔 見て」 「こないだの続きが聞きたいッ」 祖母は 眼鏡を 取り 一口 お茶を飲む
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