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「俺は   裕翔くんと違う時間を  過ごすことが多いから  だから  寂しくならないように    裕翔くんをちょうだい」 普段の俺にはありえない台詞 自分の弱さなんて見せないし 特に裕翔くんには見せたくない だけど イブの今日くらいは 自分に 素直になっていいんじゃないか なんて思ってた 裕翔くんはちょっと困ったような でも照れたような顔で 僕に微笑んでいる 「裕翔くん?」 「いいよ  山ちゃんが頑張れるためなら  僕は喜んで  山ちゃんに捧げるよ」 勢いよく飛びついてきた 裕翔くんを ぎゅっと抱き締める 香水の奥に隠れた彼自身の香りが 俺の心に染みてくる .
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