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「お! めずらしいな
お前がこんな早くに」
少し驚いた様子の薮くんは
荷物を置くと
裕翔くんのもとに寄ってきた
「あ~あ またもう」
溜息をつきながら
彼の肩をポンポンと叩くと
意識が現実へと引き戻されたのか
薄く瞳が開いた
「大丈夫だよ 大丈夫」
優しく声をかけながら
裕翔くんを抱きしめる薮くん
その温もりに安心したのか
再びゆっくりと閉じられた
瞳からは 涙は消えていた
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