208人が本棚に入れています
本棚に追加
/400ページ
「理由とか……
聞かなくていいの?」
「う~ん……
それも思ったんだけどさ
まあ話したくなったら
話すだろうし
たぶん 今は自分の中で
頑張って折り合いつけようと
してんじゃないかな
そういうやつだろ
あいつは」
「うん……」
なんて白々しいこと
聞いてるんだろう
理由なんて 自分が一番
わかっているっていうのに
だけど
敢えて聞いてみたのは
薮くんが真相に
気付いているかどうかを
確かめたかったのと
自分は知らないという態度を
とりたかったからで
ここまで来て俺は
まだ逃げてしまっていた
.
最初のコメントを投稿しよう!