03:嫉妬

9/20
前へ
/97ページ
次へ
そして、なんだかんだで昼休みになった。 チャイムが鳴ったと同時に俺は席を立ち、那智の席へと向かった。 「那智、行こう」 「えと…どこで…?」 相変わらず俺の前ではオドオドしながら、そう聞いてきた。 「屋上…は寒いか… あ、じゃあ…」 俺は那智の手を優しく、でもしっかりと握って教室から連れ出した。 移動の間中、クラスの連中や通りすがりの奴らにじろじろと見られて苛立ちと、なぜだか少しの優越感がうまれた。 那智は俺のものだ。 .
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!

165人が本棚に入れています
本棚に追加