03:嫉妬

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「すすす、すみませ…」 涙目になりながら、那智がペコペコ頭を下げていた。 「悪いと思う?」 ジッと眼鏡の奥の怯えた色を見せる那智の目を見据える。 「ふ、ふぁい…」 マジな泣き顔になぜだか加虐心が駆り立てられた。 「じゃあ、卓哉に手作り弁当作るのやめてくれる?」 少し顔をかしげてみながら、那智に笑顔で聞く。 「そ…それは…あの…」 俯きながらどもる那智。 「それが無理なら、俺にその那智の手作り弁当を作って?」 .
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