01:始まり

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「俺さぁ…」 俺が呼び止めれば少し疑うようにこちらを見る中村。 「中村さんが好きなんだ」 あーあ。 中村、固まっちゃったよ。 「…なんの罰ゲームですか」 ぴくっ… 危ない。 一瞬、反応しかけた。 「違う。本気なんだ」 やばい。 コイツ、勘いいの? 「信じられません… ごめんなさい」 律儀に頭を下げて鞄を抱え直すと、涙目で俺をちらっと見てからついに教室からでていった。 「…なんだそれ」 .
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