嘘から始まる恋。

04:それぞれの思い

…ため息をつく。
やっぱり落ち着くなぁ…。

「由貴斗は？」

「…教室にいると思います」

今頃、友達とでも楽しそうに騒いでるんじゃないかな。
…付き合ってるフリの為だからって私といてもつまらないだろう。
だからこそ、彼に気を遣わさない為に出てきたのだ。

「ふーん、そっか」

そうつぶやきながら、彼…高橋日向くんは持っていた本をぺらぺらとめくった。
読んでる感じではない。

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