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【日向side】
俺は浮かれ気分で歩いた。
…片手に3冊の本を持って。
彼女が選んだ恋愛小説。
中身も気になるけれど、俺は今の時点で満足だった。
家に帰ったら読もう。
明日は土曜日だから、月曜日になったらまた来よう。
本を好きになったのは嘘じゃない。でも、俺が図書室に通うようになったのは彼女に会う為だった。
きっかけは分からない。
でも、何故か彼女が気になった。図書室に通う前から。
ある日、いつも昼休みの途中でいなくなる彼女をつけた。
…ストーカーだよな(笑)
まぁ、そしたらこの図書室にたどり着いたわけだ。
最初は、俺を見て怯えた風だったけど何度も話すたびに打ち解けてくれるようになった。
『オススメ教えて?』
あれは精一杯の言葉だった。
那智ちゃんは知らないけどね。
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