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「よかったね、上手くいって」
「本当によかったですけど…なんだか二人にはちょっと申し訳ないですね」
荷物もあんまりないから、多分二回か三回往復すれば終わると思うんだけどなあ。
「いいんだよ。どうせアイツらはこういうことに慣れてるし」
い、いいのか…?
「そうだ、この後荷物ってどこに運べばいい?」
「それが、その……」
そうなのだ。
ずっと三人には言ってなかったけど、あたしには行く場所が無いのだ。
調度ミケさんとトラも荷物を積み終わり、乗って来た。
ミケさんが運転するみたい。
「疲れたー!」
フッと伸びをするトラ。
ミケさんはキーを差し込み、車のエンジンをつけた。
「もしかして、行くとこなかったりする?」
慌てているあたしから察知したのか、ブチさんが言った。
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