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みとれている内に
私の反対方向から奈留ちゃんが
ここまで走ってきた。
「お帰りなさい、
先輩になにかいわれたんですか?」
奈留ちゃんは息を調えると
笑顔でVサインをだした。
「逃げ切れたっ…余裕だっつの」
「おめでとうございます。
ところでもうお帰りになりますか?」
「うち彼氏と帰るけど」
…鬱だ、ひとりは好きだけど
帰りは暗くて道が見にくくなる。
奈留ちゃんがいないと
的確に前に進めない
「はぁ、了解しました」
「ごめんねー」
…その時だった
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