序章

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リョウの心配はもっもだ、安全だったはずのかつてのアジトは2週間前に強襲され、爆破される憂き目を見たのだ、表向きにはガス爆発と報道されたが、リュウジはその報道にも不信感をつのらせた。 「そうだな、警察に被害届を出す訳にもいかないからな。」 「何言ってんの~?うちら泥棒だよ、捕まっちゃうから。」 リエはそう言って笑ったが、リュウジの心配は別の所にあった。 「相手は同業者じゃないかもな。」 ブーツを脱いで乾かしながら、リョウが言った一言にリュウジの顔が険しくなる。 「それも調べてきたのか?」
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