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遙の甘いささやきと、しびれるような甘い快感が私の理性をどこかへ吹っ飛ばしたのだろうか?
身体が潤んでるのが、自分でもわかる。
このまま、遙と結ばれるんだ。
そう思うだけで、うれしさと少しの怖さが早打ちしている心臓をさらにアップビートにする。
「志緒理、ごめんな………」
遙は私の胸から顔を上げると、まぶたにキスをした。
「え?」
「志緒理がオレの事好きだって知って、うれしくて止められなかったけど…、やっぱイヤだよな?
つき合って即日Hなんて」
たくし上げられたカットソーを引っ張ってくれながら、遙は身を起こして、まるで怒られた子供のように心配そうな目で私を見ている。
かわいい!
その表情が、幼い頃の遙とダブッて見える。
「………いいよ、遙になら」
覚悟を決めて、そう言うと遙はすまなさそうに首を横に振って、私を抱きしめた。
「ダメだよ。志緒理初めてだろ?
ちゃんと、心も体も準備できるまで待つよ。
今まで待ってたんだから、後少しくらい平気だって。
オレは志緒理とつき合えるだけでも、うれしいんだから」
背中に回された腕の力強さから、遙の優しさが伝わってきて、涙がこぼれそうになった。
遙を好きで良かった!
遙を好きになって良かった!
大好きだよ。
どうやったら、この思いを全部伝えられるんだろうか?
どんどんと際限なく遙を好きって気持ちがわき上がって、苦しいくらいに好き。
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