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「何を作ってるの?」
「え?あ、スッテカーを………」
よく見てみると、そのシートは文字になるように切られていた。
一文字目が愛・次が羅そこまでできていた。
「愛羅武勇。だろ?バイクとかに張ってるやつ見かけるだろ?カッティングシートで、器用に作ってるんだ」
隣に来ていた遙が、説明をしてくれた。
愛羅武勇?
あいらぶゆう。
へぇ、英語で書くより硬派って感じがする。
「女の子が使う時は、愛羅までは一緒だけど、武は舞台で勇は優しいになるんだ」
愛羅舞優?
おお、なるほど、こっちの方が柔らかいイメージになるもんね。
男と、女で使いわけるんだ。
楽しそう!!
「ね、他には何かないの?
どんな文字を今まで作って来たの?」
大胡くんは照れたように顔を赤くしながら、ぽつぽつと答えてくれた。
天上天下唯我独尊(てんじょうてんがゆいがどくそん)夜露死苦(よろしく)暴走天使(ぼうそうてんし)喧嘩上等(けんかじょうとう)他にもいくつか聞いたけど、どれも漢字でかくと、堅いイメージのモノばかりだった。
硬質な漢字とでも言えばいいのかしら?
ヤンキー魂ってこういう所に現れるんだろうなって、少し思った。
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