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「今日は、楽しかった!!
なんか、遙の事をたくさん知った気がする」
結局スラッシュでみんなとご飯を食べて、私は遙に家の前まで送ってもらった。
と言っても、遙の家はお隣さんだから、方向が同じだけなんだけどね。
「じゃあ、また夜にな」
私は大きくうなずいて家に入った。
そして、着替えをしてすぐにまた家を出た。
向かう先は文房具屋。
大胡くんが作ってるのを見て、私も作りたくなったの!
1メートル程、ピンクのカッティングシートと、刃の細いカッターとを買って、再び部屋にはいると、パソコンの電源を入れた。
ワードで愛羅舞優の文字をプリントアウトして、ソレをシートに会わせて縁取りをし、いざ!カット!!
でも、コレが案外難しくて………。
ちょっと、ずれたりしちゃうのよね。
特に丸みを帯びた部分なんてすごく難しくて、大胡くんの器用さを改めて実感しちゃった。
シートとカッターで、熱中してたのだろうか?
気が付くと、もう9時を過ぎていた。
ゲッ!
遙と、窓越しの会話タイムだ!!
慌てて窓を開けると、遙は待っていてくれたのか、カフェオレを飲みながら窓辺にいた。
「ごめん!遅くなった」
「いいよ、勉強してたんだろ?
邪魔しないから、今ノッてるんだったらまた後で喋ろう」
うーん、勉強してたんならいいんだけど、実はシート作りにはまってましたなんて言えないよね。
第一、遙には秘密で仕上げたいし♪
「平気平気!一段落ついたし、遙とお喋りしたい」
本心からそう思っているのに、無情にもお母さんの声が下から届く。
「志緒理~~~、そろそろお風呂に入りなさい」
「…ごめん、聞こえた?」
遙は苦笑いをしながらうなずいた。
「入って来いよ。オレも風呂入ってくるからさ。一緒に入ろうぜ!」
もちろん、一緒に入ると言っても別々のお風呂場なんだけど、同じ時間に入るってのが、なんか、妙にドキドキしてしまう。
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