5 いざ出陣

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脱衣所で服を脱ぎながら、今、遙も脱いでるのかな? なんて、ちょっとえっちな想像をしてしまう。 成長過程のひきしまりつつある筋肉。 スラリと伸びた手足。 そんなすべてが、愛しい。 誰かを好きになるって、こんな気持ちなんだ。 遙が喋る言葉の一つ一つに、遙が見せる小さな動作すらも、私をよろこばせてくれる。  少し強引に手をつなぐところとか、照れてぶっきらぼうになる所とか、もっともっと、たくさんの遙を知りたい。 お風呂から上がって、いつものようにパジャマに着替えて、部屋に戻った。 遙は、素肌の上からパーカーだけを羽織っている。 「待たせちゃった?」 「いや、それはいいんだけど………。 ごめん!オレ今からちょっと用事ができたから出かけるんだ。 また、明日喋ろうな」 それだけを言うと、遙はあっさりと窓を閉めた。 まもなくすると、外からバイクのエンジン音が聞こえてくる。  こんな時間から何処に行くんだろうか? そう言えば、この前もそうだった。 遙はこんな時間から良く出かけている………。 どんな用事なんだろうか? 私は1分でも1秒でも遙と一緒に居たい。 せっかく恋人になったのに、ラブラブムード全開で過ごしたい。 だけど、遙は違うの? 私と一緒に過ごしたいとか、もっとお喋りがしたいとか、思わないの?  少し淋しい気持ちになったけど、私は再び机に戻った。 シートを作るために。  けたたましくバイクの音が近所に響いた。 私は窓を開けて、外を覗き込んだ。 「今日は悪かったな、ゆっくり寝ろよ?」 太郎くんと遙がいる。 「気にすんなよ!また明日な」
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