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何も変わらない職場なのに、その人が居るだけで何だか雰囲気が違う…… そう思うぐらいその人のオーラは凄かったんだ 「こいつは曽我が辞めてから新しく入った長谷川だ。入ったっつーか俺の紹介だけど」 「勝哉、新人?」 長谷川と言う人はタメ口で勝哉さんに問い掛けた 「お前が入る前にいた奴だよ!」 「へぇ……」 何故かじろじろ見られた 「…………チビだな」 『ん!?』 「いや何でもない。宜しく」 『よ、宜しくお願いします』 今チビって言った! 確実にチビって言ったよこの人!? 「ああ成る程……勝哉がチビ助って言ってたのはこの子か」 「マジチビだろ!?」 「だな」 『むむっ…』 この子って……初対面でいきなり子供扱いですか 紹介って事は勝哉さんの友達か。なら変に納得 『えーっと……俺の名前は憂です』 「宜しくなチビ助」 『むむむっ!』 なんて失礼な人だ! 初対面なのにチビ助だなんてっ! だけどこの長谷川って人……凄く綺麗な顔だ 「長谷川は俺の同級生なんだよ」 『だから勝哉さんと一緒で口が悪…はッ』 「ん?今何て?」 『いえっ!何もありません!』 「勝哉~チビ助が今俺と勝哉の事口が悪い奴ってさぁ!」 『ち、違いますよ!!』 「何だとチビ助……」 『仕事!仕事始めましょう!久しぶりだから緊張するなぁーっ!ははっ』 とりあえず俺は誤魔化した そして休憩中、長谷川さんに話し掛けられた 「さっきはごめんな。チビ助なんて言って」 『ん?』 突然謝られた 「堅苦しい挨拶は苦手だからな……ああした方が変な緊張もないしいいかなって。怒ってる?」 『い、いえっ』 顔を覗き込むようにして見てくる長谷川さんにドキッとした この人近くで見たらマジ綺麗……もしかしたら朔夜と同じレベルかも 本当に勝哉さんの友達なのか? 『お、俺こそなんかすいません。ちょっと態度悪かったですよね』 「別に」 『あっチビ助って呼ばれるのは慣れてるんで全然気にしないで下さい!』 「……本当に?」 『はい!』 俺は自分なりに元気よく笑いかけた 「……じゃあ俺はチビ太って呼ぶな!」 『え?』 「慣れてんだろ?」 『や、確かに慣れてるって言いましたけど……』 「チビ太って本当チビだよな」 チビ太…… さっきの謝罪は一体…… もしかしてからかわれた!? .
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