32人が本棚に入れています
本棚に追加
学校に着くと、あたしは教室には向かわず、屋上へ直行した。
昼休みや放課後を使って行くって手もあるけど、今すぐにでも行かなきゃ気が引けない感じがしたからだ。
「……確かめなきゃ」
どうして屋上に近づくなって言ったのか、この目で確かめなきゃ!
あたしは屋上への階段を上りながら、そう決心した。
これは、あたしの勘だけど。きっと、あの先輩は何かあることを隠している。
あのとき誰かが飛び降りたことも、きっと……
階段を上り終え、屋上の出入り口の前へ着くと、あたしは深呼吸をしてドアノブに手をかけた。
カチャッ
ドアを開くと、外へ足を踏みこんだ。
最初のコメントを投稿しよう!