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そんな外国人達は日本にいながらも、それぞれの国の言葉を使い楽しそうな時間を過ごしている。
しかしこの街にアフリカンのグループなんてものはない。
そもそも黒人を見かけない。
それ以前の問題としてオレは日本人なんだ。
母親の遺伝子のおかげでオレは端から見たら普通の黒人だろう。
だが日本語以外に話せる外国語なんてない。
日本人と仲良くしようにも、オレは排他的なこの国では差別の的となり苦痛しか記憶にない幼少時代を送ってきた。
もしこの街に黒人のグループでも見付けられたのなら必死になって外国語を身につけただろう。
そこに居場所を見付けられたかも知れない。
だがその思いも叶うことはなく、とうに成人を迎えるにまで至った。
子供の頃の生活はガスくらい止められていて当たり前。
水道ですら止められる事もあった。
あまりに貧しい生活を送ってきたオレはこの街しか知らない。
だから仕方がない。
今もこの街にしがみついて生きている。
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