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「また……か……」 首の周りが汗で滲み、不快感を感じたまま目を覚ます。 いつも見る夢だ。 ただ暗闇の中にいるだけの夢。 その夢の世界には誰もいない。何もない。 暗闇だけの世界。目を開けているか、いないかもわからない。 話しかけても何も返ってこない。 布団の中で身体をねじると汗を含んだシャツが背中からはがれる。 時計を見るとまだ起きるには早い時間。 無理に自分を寝かしつけようとしても、夢の続きを嫌う思いの方が勝り脳は覚醒へと誘われる。 結局は何も変わらない。 夢も現実も同じだ。 自分には何もない。 オレが生きる現実は夢との違いはたいしてないんだ。
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