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いつも一人の時間はこんな調子だ。
自分の不幸せを嘆き、生い立ちを呪う。
生産性のかけらもない過去の振り返りを、むやみやたらと繰り返す。
前を向くにも何を目標にしたらいい。
何もないんだ。オレは。
再び時計に目をやると、いい時間になっていた。
いつもの事だが気が重い。
古びた畳の上に敷かれた傷んだ布団。
はい出る様に起き上がってテレビの電源を入れた。
『16日の午後6時ごろ江崎市内にて、学校帰りの中学生の少女が外国人と思われる男性に乱暴を受ける事件がありました』
またこの類いのニュースか。
『また犯人の特徴は身長180センチ程の黒人との知らせもはいっており、以前にも同市内で似た様な事件が起きている事から警察は同一犯との見方を強め犯人の行方を』
そうなんだ。
この手のニュースが流れる度にオレは学校でいじめられた。
犯人はお前じゃないのか。
心ない男子生徒はそう言ってからかう。
それを聞いた女子生徒は本気になってオレを怖がった。
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