11月某日

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「ジュンス~」 ベランダのすぐ傍の日の当たる所でレゴをして遊んでいるジュンスに近づいていく。ふくふくとした後ろ姿が可愛い。 「ジューンス!これみて!」 「う?あー!がおれんじゃーだぁ!」 「かっこいいだろ~。お部屋に飾ろうね!」 少し大きめのカレンダーをめくってジュンスに見せてやる。 「れっどだー!かっこいいねぇ~」 左手にレゴを持ったまま腕を振って喜んでくれる。 「ジュンス、今からジュンスのお誕生日決めよ!」 「おたんじょび?」 「うん!ジュンスが生まれて来てくれてありがとーってみんなでお祝いする日!」 「じゅんしゅがきめてもいいですか?」 「うん!全然問題なし!いつにする~?」 「むぅ~」 小さな手でせっせとカレンダーをめくっている。ふと、最後 12月で手が止まった。 「ここにしゅる~!」 びしっと短い人差し指が押さえていたのか12月15日。カレンダーの日にちの真ん中だった。キャラクターもののカレンダーは12月が一番豪華だったりすることも多い。 ジュンスもその豪華さに心奪われたのだろう。 持っていたペンで15日に、ジュンスのおたんじょうびと書けば、ジュンスの顔が嬉しそうににっこりした。 .
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