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「あ、ああ…」
「そ、良かった!
じゃあ放課後校門前で!」
彼女はまたあの時みたいに
走り去ろうとした。
けど俺は聞き忘れた事があって
呼び止める。
「1つ聞いていいか?」
「ん、なに?」
足を止めて高く結い上げられた
長い髪を靡かせながら振り返る。
「名前……教えてくれるか?
名前知らねえといろいろと
不便だろ?」
「莉穂!宮野莉穂!!
あなたは…?」
「黒崎一護だ」
「一護君ね!
じゃあ一護君、またあとで!」
宮野は今度こそ
自分の教室の向けて
足を走らせていった。
* * *
放課後―――。
待ち合わせをした俺と宮野は、
空座駅に隣接している
ショッピングモールに足を
運び、
モール内にあるカフェにいた。
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