230人が本棚に入れています
本棚に追加
「せっかく入学式の日まで
ずーーーっとおにいちゃんには
制服姿見せないでいたのに
全然見てくれないんだもん!
知らない!
ごはん、おこげのとこ
よそったげないんだから!」
遊子は膨れながら
一護の茶碗にごはんをよそう。
遊子は今の今まで
一護に制服姿を見せたくて
ウズウズしていたのだが、
一護の素っ気ない反応に
軽くショックを受けて
しまっていたのだ。
「…………。
…ファスナーあいてるぞ」
「きゃあ!!」
「ちゃんと見てるだろ」
「ばか!
おにいちゃんのえっち!!」
一護の軽い発言と遊子の焦る姿を
味噌汁をすすりながら、
冷静沈着なもうひとりの妹
夏梨が見ていた。
彼女の周りには、
蒼白い肌をした“整”と
呼ばれる魂魄が、
うろうろしていた。
最初のコメントを投稿しよう!