ある晴れた昼下がり

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「おっ、気づいたか」 さっきの少女が入ってきた。夢じゃないこと確定か、チクショウ。 「おかげさまで、かなりぐ っすり眠れたよ」 軽く皮肉を含めて言ってやる。 「全くだ、あの程度でこんなに寝るとは情けない」 …… おいおい、少しは謝れよ。 「……お前のせいだろ」 「なんだと!元はと言えば貴様が……」 言おうとして、さっきの事を思い出したのか、少女の頬が赤くなる。 こんな表情はまさに年相応で可愛らしいのだが…… 「と、とにかく、私が悪いのではなくて貴様が悪いんだ!」 両手を上に挙げながら、むきになって言い返してくる姿もまた…… って何考えてるんだ俺は!! 俺はロリコンじゃない!! 「へいへい、でも神も恥じらいとか気にするんだな」 「当たり前だ。スカート覗かれて嫌じゃない奴なんかそうそういないぞ」 「まぁ……神が女だってこと自体、驚きなんだがな」 「あぁ、『正確には女でもある』だけど」 「え?」
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