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左から右へと流れる景色。
ガタガタと揺れる車内。
車内は暖房がしっかり効いているようで、外よりもかなり暖かい。
「もうすぐ着くかな……」
神山明良(コウヤマアキラ)は、座席で上に伸びをしながら呟いた。
“バス”と呼ばれるこの乗り物は、昔は運転するために人が乗っていたらしい。
無論今は全自動でコースを周り、降りたいところで降りればよい。
今と違って昔は随分不便だったのだなあと想像する。
そろそろ目的地付近なので、ボタンを押してバスを止め、外へでる。
今日は、学校の休みを利用して温泉にやって来たのだ。
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