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「確かこの辺では名の知れた女子校だったな」
『女子校と言ってもみんな穏やかな子達ばかりで、苛めとか僻みとかもありませんでしたし……毎日楽しく』
「一宮の思う“楽しい”って何だ」
不意を突かれた瞬間だった。
あたしの言葉を遮り担任は静かに問う。
当たり障りのない返事を返していたのに、そう言われてあたしは口を紡ぎ。
『──何なんでしょうね』
自虐気味に
少し笑って答える。
マッチは特に大きな素振りはなかったけれど、あたしは彼の表情が一瞬曇ったを見逃さなかった。
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