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声をかけると、その子は少し驚いた顔をしてこちらへ振り向いた。
うわっ、
美人…!
パッチリとした黒目
薄い血色の良い唇
スッと通った鼻梁
全体的に線の細い体つき。
あたしが声をかけた女子生徒は、いわゆる美少女だった。
「どうしましたか?」
儚げな美少女は声もきれいなんだなぁ…なんて軽く変態染みた事を思ってしまったよ。
危ない危ない。
『…あ、えっと、職員室ってどこですか?』
彼女は、あぁ、と一言呟き柔らかい微笑を浮かべ
「案内しましょうか」
『い、いいんですか!』
思わぬ言葉に目を輝かせるあたし。
そんなあたしにも美少女は天使…いや女神の微笑みを返してくれた。
「転校生の七瀬ちゃん、でしょう」
『え…あっ、はい! どうして名前…』
まだ会って間も無く、自己紹介もしてないはずなのにどうして知っているんだろう。
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