黒と三十路

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──────── ──── 美少女に目的地まで案内してもらった後、職員室で色々説明を受けたりした。 彼女はといえば名前を聞く間もなく。 「私もホームルームがあるからもう戻るけれど、──頑張ってね」と女神の微笑みを残し去っていった。 あの笑顔は癒しだ。オアシスだ。 これからお世話になるクラス、2年3組の担任と対面して、今はその担任と共に教室へ向かっているところである。 担任の名前、町田というらしい。 わ…若そう。生真面目で固そうな年寄り先生じゃなくてよかった。 町田か。マッチでいいや。 かの有名な男性アイドルとはかけ離れているけれど… 「誰がアイドルとほど遠いだって?」 『え』 聞こえてたのか。 いやでも口にした覚えはないし… あれか、読心術か! こやつただ者ではないな。 まさか、に、忍者──「思いっきり声に出てるぞ」 『……忍者じゃなかったんですね』 「ただのおじさん教師だ」 ……ですよね。
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