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階段を上り二階に出て少し歩いた所。
上部のプレートに、2年3組の文字。
遂にあたしは辿り着いてしまった。
教室の窓や扉は閉まっているのに、騒ぎ声、笑い声がよく聞こえてくるのは何故なんだ。
それは2年3組に限らず、他のクラスからも聞こえてくる。
……帰りたい。
教室の中に女の子がいない気がする。
むしろ男しか存在しない といった最悪の場面も想定できる。
けれども、ここまで来てしまっては「すみません学校間違えました帰ります」なんてことも出来ないし。
腹を括るんだ、七瀬。
「先に先生が入ってクラスの奴らに説明するから、名前を呼んだら入って来なさい」
『分かりやした松田先生』
「町田だ」
呆れて溜め息を溢すマッチを気にもせず、あたしはダラダラと冷や汗をかきながら考えていた。
「あ、あと──」
思い出したかのように、振り向くマッチ。
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