赤リン、黄リン

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赤星は難しそうな表情を浮かべながらもポツリ、ポツリと言葉を選ぶように話した。 少ない俺の脳ミソをしぼって赤星の言うことをまとめるとこうだ。 どうやら赤星は地元で一番の進学校へ進学したいらしい。 しかし俺と赤星の間には、『二人は一緒』という暗黙の了解の決まりがあるので、それを破ってまでも進学すべきかしないべきか迷っているらしい。 傍から見れば、なんと奇妙なことだろう。 進学くらい、好きにしたらいいと思う奴も居るだろう。 しかし俺と赤星は友人や家族を越えた特別な関係であるということは、お互いに重々承知だったから、俺が戸惑うのは必然的なものであった。
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