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ある日家の前に謎のタイヤ痕があった
おそらく猫が飛び出して来て急ブレーキを踏んだのだろう
その程度に思っていた
その日家に帰ると
そのタイヤ痕が消えていた
親切な誰かが消してくれたのだろうか
あまり気にならなかった
次の日また外に出ると昨日と全く同じようなタイヤ痕があった
ここには当たり屋のような猫でもいるのだろうか
やはり気には止めなかった
帰ると昨日と同じように消えていた
さすがに気になりその日の夜は窓からそっと覗いていた
しかしいくら待てどもそれらしきモノや車は来ない
だんだん眠くなりいつしか寝ていた
目が覚めるとやはりタイヤ痕はあった
結局何があったのかは分からなかった
気になるので仕事は休みにした
見張っていると1匹の猫が近づいてきた
見ていると
2匹3匹と猫が増えてきた
気づくと大量の猫が家の前に集まっていた
さらにその猫たちは何かをナメている
何とタイヤ痕をナメている
まさかと思った
ただのタイヤ痕に群がる猫
毎回現れるタイヤ痕
意味が分からないことばかり
猫がいなくなりその場に行くとタイヤ痕はなかった
意味不明のまま部屋に戻ると大量の猫が・・・
言葉を失った
それからのことはよく覚えていない
ただ猫たちは俺が見ていたのを知っていたのだろう
今となっては分からない
謎のタイヤ痕
謎のタイヤ痕をナメる大量の猫
今でも残る無数の引っかき傷
あるホームレスは言っていた
君の家には猫がいるかい?
君の家にはタイヤ痕はあるかい?
(22歳フリーター)
※この物語はフィクションです
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